グローバルな産業界の連合、G7に信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)を推進するよう要請

[2023年4月20日(現地時間)ブリュッセル、東京、ワシントン発] カナダ、欧州、日本、英国、米国等の産業界と非政府団体(NGO)の世界的な連合は、G7が推進する「信頼のある自由なデータ流通(DFFT)」の取り組みを支持する共同声明に署名しました。

広島で開催されるG7サミットに先立ち、Global Data Alliance(グローバル・データ・アライアンス、以下GDA)は、世界中の35の業界団体およびNGOからなる、分野横断のグループを招集し、2019年に日本が最初に提案した、デジタルトラストと、国境を越えたデジタルネットワーク間での越境データ流通ポリシーの実現を促進する取り組みであるDFFTを支持するようG7首脳に呼びかけました。

35団体は、G7参加国に対し、越境データ流通ポリシーに関する国際的な法的規範とベストプラクティスを支持するよう求めています。特に、各国政府はデータ移転規則を非国民に対する差別のために使用すべきではなく、そのような規則が必要な場合には、狭義に設定されることを保証する必要があります。

グローバルな産業界の声明文の中では、いくつかの具体的なDFFTへの取り組みに向けた提案をしています。

「我々はG7参加国に対し、DFFTを推進するための具体的なアプローチを検討し、その中に以下を含むことを求めます:
(a) 経済圏間の越境データ流通ポリシー対策や国際基準との整合性を保つこと、
(b) グローバル越境プライバシールール(CBPR)フォーラム等の越境データの相互運用性の制度を推進し強化すること、
(c) 主要分野におけるデータ移転の重要性と制限をかけることで生じるコストの分析をすること、
(d) OECDの「民間部門が保有する個人データに対するガバメントアクセスに関する宣言(Declaration on Government Access to Personal Data Held by Private Sector Entities)」を全体で支持すること。」

BSA | The Software Alliance(BSA|ザ・ソフトウェア・アライアンス、以下BSA)のポリシー担当ディレクターであるジョセフ・ウィットロックは、「我々は、越境データ流通ポリシーに関する日本のリーダーシップを強く支持します。越境データ移転は、サイバーセキュリティ、デジタルトランスフォーメーション、気候変動、金融包摂、公衆衛生、プライバシー、デジタル貿易に関連する課題に対処する取り組みを支えるのです」と述べています。

GDAのエグゼクティブ・ディレクターでもあるウィットロックは、日本の群馬県で開催されるデジタル・技術大臣会合に向けて、デジタルトラストに対する官民のコミットメントの重要性を強調しました。

「我々はG7に対し、政府が保護主義的な目的や必要以上に限定的な措置によってデータ移転を制限しない、デジタルトラストに対する官民のコミットメントを支持するよう求めます」とウィットロックは述べています。「また、民間企業は、サイバーセキュリティ、データセキュリティ、財務の透明性、規制遵守に関する強力な内部統制の採用など、デジタル責任に関する高い基準を遵守することで信頼を築くべきです」

多分野の産業界による声明文の全文はこちらをご覧ください。 [英文 参考和訳]
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