ソフトウェア知的財産管理

BSAの不正対策

コンピュータ・ソフトウェアは、プログラマー、ライター、グラフィック・デザイナー等の開発者がクリエイティブな発想や技能を駆使し、膨大な時間と労力をかけたチームワークによって開発された知的財産です。この知的財産であるコンピュータ・ソフトウェアは、書籍や音楽、映画などと同様に著作権法等によって保護されています。 BSAは、ソフトウェア知的財産管理及び保護を推進し、30カ国以上で活発に展開されている不正対策プログラムを通じてソフトウェアの盗用抑止に努めています。ライセンス侵害、偽造、インターネット上の不正使用に対する、BSA加盟企業の法的措置を支援することで、ソフトウェアの盗用防止に協力しています。

ソフトウェアの不正コピーとは

ソフトウェア知的財産管理に積極的に取り組むには、まずソフトウェアの正規使用について理解することが必要です。ソフトウェアの不正コピーとは、ライセンスを取得していないソフトウェアのダウンロード、共有、販売、および複数回のインストールなど、著作権で保護されたソフトウェアの不正なコピーまたは配布です。

ソフトウェアの不正コピーには、海賊版/偽造版や使用許諾契約書で定められた限度数を超えてソフトウェアをインストールするライセンス侵害などがあり、ソフトウェアライセンスコードの共有、他人によるダウンロードや使用を可能にする、ソフトウェアコードまたはアクティベーション・キーのウェブサイトへのアップロード、ウェブベース・ソフトウェアアプリケーションのユーザーIDおよびパスワードの共有なども不正行為に含まれます。

ソフトウェアの
不正コピーの見分け方

ソフトウェア知的財産管理を適切に行うには、違法コピーを見分ける必要があります。特に以下の点に注意しなければなりません。

ソフトウェアの入手/取引時

海賊版/偽造版:以前は店舗や路上販売等で多く見られた海賊版や偽造版は、現在では大半がインターネット上で取引されています。主にオークションサイトで出品されていますが、最近では大手ショッピングサイトで販売され被害が出ているとの報道もありますので注意して下さい。

プロダクトキー、シリアルナンバー、COA:ソフトウェア自体ではなく、プロダクトキーやシリアルナンバー、さらには正規ソフトウェアに添付されたセキュリティラベルである「COA」のみを剥がし、不正に販売しているケースもオークションサイトを中心に被害が報告されていますので注意して下さい。

ファイル共有:P2Pソフトやオンラインストレージサービス等を使い、ソフトウェアを共有することも不正コピーです。

ソフトウェアの使用時

不正インストール:ライセンス契約で定められていない使用者、指定された以外の端末や、指定数以上の端末へのインストールは不正コピーです。
不正使用:ライセンス契約で定められている使用範囲、使用方法、使用期限等に反した使用は不正行為です。

不正コピーのリスク

ソフトウェアの不正コピーは違法であり、民事だけでなく、刑事処罰の対象になります。 コンピュータ・ソフトウェアはプログラムの著作物として日本国著作権法や国際条約によって保護されています。著作権法では、著作権者に複製権、貸与権をはじめとする種々の権利を独占的に認めており、著作権侵害行為に対しては以下の刑事罰が与えられます。

刑事罰

行為者には10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金または併科、 法人には上限3億円の罰金が課せられます。

損害賠償(民事)

刑事罰以外にも不法行為に対する民事上の損害賠償という制度が適用されます。

セキュリティリスク

企業や消費者をマルウェア、ランサムウェア、スパイウェア、ウイルス といったセキュリティの脅威にさらし、組織の効率を低下させる原因となります。

社会的信用の失墜

ひとたび企業内で不正コピーが明るみに出れば、社会的信用の失墜、 従業員のモラル低下など、企業としての根幹を揺るがすことにもなりかねません。

BSAは、ソフトウェア知的財産管理及び保護と健全なソフトウェア市場の育成を目指し、30カ国以上で展開する
不正対策プログラムを通じて、ソフトウェアの違法コピーの撲滅に取り組んでいます。
組織内で不正ソフト使用を見かけた場合は通報にご協力ください。